このサーリプッタとモッガラーナのサンジャヤとのお別れの話は、
鈴木出版「仏教説話大系」1982年出版 監修:中村元先生・増谷文雄先生を参考にしてマンガとほぐし読みにしています。
「サーリプッタとモッガラーナ、サンジャヤとの別れ」




マンガ仏教「説話④」
「サーリプッタとモッガラーナ、サンジャヤとの別れ」
《サーリプッタ、モッガラーナにアッサジのことを伝える》
サーリプッタはモッガラーナのとこに行き、
アッサジから聞いたことを告げ、アッサジのうたも伝えました。
すべてものには原因が
あってそのため生起して
すべてのものには原因が
あってそのため消滅す
世尊はその因 解き明かす
するとモッガラーナもすぐに預流果(よるか)の段階の悟りを得ました。
そして、サーリプッタはモッガラーナにこういいます。
サンジャヤ先生に悟りの教えを得たことを告げてから、
新しい師のところに行くことを伝えよう。
そうすれば、
サンジャヤ先生も真実であることは分かってくださるだろう。
こうしてサーリプッタとモッガラーナはサンジャヤに会いに行きます。
《サンジャヤとの別れ》
二人を見たサンジャヤが皮肉っぽくこういいます。
仏がこの世に出現なさいました。
さあ、先生も一緒に、仏のもとにまいりましょう!
と二人は、サンジャヤもブッダの僧団に誘いますが、
サンジャヤはこう答えます。
二人は驚きます!
サンジャヤは自分の器では、
大きな真理をうけとめることはできないと、
かたくなに拒否します。
二人がなんども説得をしますと、
サンジャヤはこう質問します。
この世には賢い者と、愚かな者とどちらが多いですか?
サンジャヤは答えます。
賢い者は、賢い者のところにいかせるがよい。
わたしは愚かだから、愚か者をわたしのところに、
連れてこさせればよい。
お前たちは行けばいい、
わたしは行かぬ!
こうして、
説得をあきらめた二人は、
サンジャヤの僧団を去ることにしました。
その二人のもとに、
500人のサンジャヤの弟子がついていったのをみて、
サンジャヤは叫んだ。
お前たちはここに残るのだ。
あの二人について行ってはならない!!!
サンジャヤの声は去っていく弟子たちの背にむなしく響いた。
悲痛な叫び声は弟子たちの姿が見えなくなっても続き、
ついにサンジャヤは、
落胆のあまり、熱い血を吐いた。
その後、
250人の弟子はサンジャヤのことを気にかけて戻り、
残りの250人がブッダのいる竹林精舎に向かいました。
みんなとブッダのところに行けば、もっと良かったんだけどね。
《ブッダの下に行く》
そして、
竹林精舎では、
釈尊が修行僧たちに囲まれて説法をしていました。
遠くからサーリプッタとモッガラーナがやってくるのを見ると、
ブッダは修行僧たちにこう言いました。
サーリプッタとモッガラーナが竹林精舎につくと、
二人は釈尊に敬意をあらわして一礼をし、
僧団に入れていただくこと、
修行僧としてのまもるべき戒めを授けていただくことを願いでます。
ブッダはこたえます。
すべての苦しみをなくすために、
正しい修行をつみなさい
そう告げるやいなや、
神通力によってつくられた二人分の衣と鉢が現れます。
ふたりがそれを身に着けるとまるで100年もまえから出家している修行僧のように見えたのでした。
***「サーリプッタとモッガラーナ、サンジャヤとの別れ」 終わり***
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