この「大日経」(だいにちきょう)阿闍梨真実智品第十六(あじゃりしんじつちぼん)は、角川文庫「全品現代語訳 大日経」著者:大角修先生の本を主に参考にして、ほぐし読みにしました。
前回、大日如来は、「6ヶ月の修行の成果」を説かれました!↓
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阿闍梨と呼ばれるには 阿闍梨真実智品第十六 ほぐし読み⑰
阿闍梨真実智品第十六(あじゃりしんじつちぼん)
《金剛薩埵は大日如来に質問をします。》
持金剛者は大日如来に2つの質問します。
質問その一、
「何を一切の真言の心(胎蔵)とするのでしょうか?」
質問その二、
「何をさとれば阿闍梨と称せられるのでしょうか?」
大日如来は答えます。
阿字(あ字)が一切真言の心随(しんずい)です。
阿字から無量の真言が流出し、
一切の虚偽を停止して無辺の智を生じるのです。
そして、さらに伝えます。
秘密主よ
諸仏は
阿字(ア字)を主字と称するのです。
心(阿字)を自身の心とし、他は支分としなさい。
一切をそのようにすれば、わたくし大日如来の身体と同じであるのです。
瑜伽(ゆが)の座に住して諸如来を念じるのです。
この教法において広大智が解かれば、
正覚の大功徳があり、阿闍梨となすのです。
彼、阿闍梨は如来であり、仏とよばれるのです。
諸もろの字輪は支分です。
《梵字の身体への置き方を説きます。》
眉間に「ウン字」の金剛を置きなさい。
それが持金剛の基礎なのです。
胸に「サ字」を置きなさい。蓮華手の基礎なのです。
「阿・ア字」は命の第一です。
そして、
「バ字」は水であり、
「ラ字」は火であり、
「ウン字」は忿怒(ふんぬ)であり、
「キャ字」は虚空(こくう)と同じなのです。
この最真美を知る者が阿闍梨と称せられるのです。
故に、方便を具して仏の説くところを了知しなさい。
常に精勤に修せば、不死の句を得られるでしょう。
《阿闍梨真実智品第十六 おわり》つづく
ぼーさん!やっぱり「阿・ア」が大事なんだね!
えん坊!ほんとだね!
言われてみると、
阿闍梨にも「阿」が入っているね!
つづきも見てみよう!