マンガ「説話集」ナンダ・難陀(なんだ)はブッダの異母兄弟②は、
鈴木出版「仏教説話大系」1982年出版 監修:中村元先生・増谷文雄先生を参考にしてマンガとほぐし読みにしています。
《前回↓、ブッダが久しぶりにカピラ城に戻ってきました》

出家してから久しい釈尊が、
急に故国カピラ城に戻ってきました。

そして、
釈尊は宮殿にはいってナンダに祝いのうたを唱えた後、
手にしていた鉢を彼に渡して、
そのまま立ち去りました。
《ナンダに托鉢を渡して去るブッダ》

ナンダもその鉢をもち、
釈尊の後を追って宮殿を出ていきました。
それを見た花嫁は、窓から身を乗り出して叫びました!
「王子様!すぐおかえりくださいますように!」
新妻の声を聞いたナンダは、
釈尊に鉢を渡してすぐに帰るつもりでした。

釈尊に追いついたナンダは釈尊に伝えます。
「どうぞこの鉢をお受け取りください!」
ナンダは釈尊に鉢を受け取ってくれるように何度も頼みました。
しかし、
釈尊は歩みをとめず、
とうとう精舎まで来てしまいました。
精舎に着くと、
釈尊はナンダのために、
世の無常と栄華のはかなさを説き、
悟りの尊さを教えました。
釈尊はかねてからナンダを出家させようと考えていたのでした。
作戦だったんだね!
そして、
ナンダがまだ戸惑っているうちに剃髪師をよんで髪をそらせ、
僧の守る戒めを授けて出家させてしまいました。
《ナンダを出家させるブッダ》

いきなり丸刈りって、・・・。(汗)
ナンダは出家したものの心は少しも安らがず、
新妻のことを思って深く思い悩む日々が続きました。
そして日を増すごとに、
美しかった顔はやつれはて、血管は青白く浮き上がっていきました。
結婚式の途中で、お別れだったからね・・・。
えん坊も共犯だよね・・・。
ある日のことです。
ナンダが目のまわりを染めて、柔らかな衣を身にまとい、美しく装飾された鉢をささげて釈尊の前へでました。
すると、
釈尊はナンダを戒めました。
ナンダよ、僧というものは目のまわりを染めてはいけません。美しい衣を身に着けてもいけません。ほかの修行僧と同じように粗末な衣を着て過ごすのです。美しい鉢も持ってはいけません。それが出家したものの守るべき戒めなのです
それから釈尊は、
ナンダへの期待をうたで唱えました。
いつかわたしはこの森で
粗末な衣を身に着けて
人の施す食を受け
欲を断ち切り日を過ごす
ナンダの姿をみられよか
それを聞いてもなお、
ナンダは新妻のことを想い、嘆きの心で晴れない様子です。
***ナンダはブッダの異母兄弟②終わり 《つづく》***
ぼーさん、ナンダさんちょっとかわいそうだね・・・。
えん坊はブッダさんの作戦をなんにも聞いてなかったから。
罪はないよね。
かなり強引だけど、
ブッダにはきっとなにか考えがあるんだよ!
つづきも見てみよう!


サーリープッタによく似た剃髪師と頭を刈られるナンダ

