マンガ「説話集」ラーフラ 羅睺羅(らごら)はブッダの子供①は、
鈴木出版「仏教説話大系」1982年出版 監修:中村元先生・増谷文雄先生を参考にしてマンガとほぐし読みにしています。
ラーフラ 羅睺羅(らごら)はブッダの子供 ブッダの息子①




《ラーフラ出生時のエピソード》
ブッダである釈尊は、カピラバットゥの国王スッドーダナの子として生まれ、シッダッタ王子と呼ばれていました。
シッダッタ王子が29歳の時です。
シッダッタ王子が城内を散歩しながら、
生きる苦しみから脱し、正しい悟りを開くために、城をでて出家する決意をしました。
そんな散歩からもどったシッダッタ王子のもとに、
父王の使いが走ってきてシッダッタ王子に告げました。
申し上げます。
王子様のお妃さまが男のお子様を無事にご出産なさいました!
大王さまもたいへんお喜びでございます!
それをきいたシッダッタ王子は喜ぶどころか非常に冷静に
『ラーフラ』ができた。
「『ラーフラ』ができた。とらわれるものができてしまった」
とつぶやいたのでした。
ラーフラとは、『束縛』というような意味もあり、
なにもかもを捨てて出家しようと決意した王子に、
それを妨げる愛のきずなができてしまったことで、
思わず、こうつぶやいてしまったのでした。
父王はもどってきた使いの者に尋ねます。
王子はなんと言っていたか?
はい!
王子はラーフラができた!
と申しておりました。
父王はその言葉をふかく考えずに
そうか。
父親である王子がそう言うのなら、
孫の名前はラーフラにしよう!
と、
その場に居合わせた人々に伝えたのでした。
こうして王は初孫をラーフラと名付けたのです。
子供のラーフラが生まれても、
出家したいと思うシッダッタ王子の強い願いは変わりませんでした。
シッダッタ王子がカピラ城を後にして出家した夜はラーフラが生れて七日目のことでした。
御者のチャンナに馬のカンタカの支度をさせ、
出立の準備が整うと、
シッダッタ王子はわが子を一目見ようと、
妃とわが子ラーフラの住んでいる宮殿の部屋に向いました。
妻は幼子の頭の上に手をおいてすやすやと眠っていました。
シッダッタ王子はわが子を抱き上げようとしたが思い直します。
もしわたしが妃の手から子供を抱き上げたら妃は目を覚ますだろう。
そして出家に反対してわたしを止めるだろう。
悟りを開いて仏になってから二人に会いに帰ってこよう。
こうしてシッダッタ王子は宮殿をでていったのでした。


《ラーフラ 羅睺羅(らごら)はブッダの子供①》つづく
ラーフラ 羅睺羅(らごら)について
ラーフラは出家前の釈尊と妻のヤソーダラー妃(サンスクリット語:ヤショーダラー)との間に生まれた、一人息子です。
漢訳で、羅睺羅(らごら)
のちに出家して、釈尊の十大弟子のひとりとなります。
ラーフラーは戒律をよく守ったので、密行第一(みつぎょうだいいち)と言われます。
ぼーさん、ブッダの息子ラーフラさんってどんな性格なんだろうね?
えん坊、ほんとだね!
密行第一と言われるエピソードも説話集に続きにでてくるから
つづきも楽しみだね!
そして、なんと!
原始仏典にも、ブッダがラーフラに説法するお経「羅云経」(らうん経)もあるからね!
ほぐし読みも楽しみだね!
ラーフラ 羅睺羅(らごら)が出てくる 仏教説体系






仏教説話体系は今は廃版になっていて、Amazonでもなかったです。
原始仏典はこちら↓

