この「大日経」(だいにちきょう)世出世持誦品第三十(せしゅっせじじゅぼん)は、角川文庫「全品現代語訳 大日経」著者:大角修先生の本を主に参考にして、ほぐし読みにしました。
前回、大日如来は、「無相三昧の成就」を説かれました!

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秘密真言を持する法 世出世持誦品第三十
世出世持誦品第三十(せしゅっせじじゅぼん)
《大日如来は金剛薩埵に伝えます。》
秘密真言を持する法を説きましょう。
一つ一つの真言に対して、
《2種の念誦について》
第一に、
「心意の念誦」(口に出さないで心に念じること)と相応させるのです。
そして、
第二に、
「出入の息の念誦」(口に唱えて念じること)として、
常に第一の念誦と相応させるのです。
これと違うと真言の成就を欠くのです。
また、
《内外の修法について》
修法には
内(無相三昧の内面的な念誦)と、
外(種字や音と共に本尊に祈る念誦)
が相応します。
それにも四種あります。
①声念誦
種字の字と真言によって念じる。
②作意念誦
心の本尊に随い、それにすがって念じる。
③出入息念誦・気息念誦
そのときは、出入の息とともに念じるのです。
④三摩地念誦・心念誦
出世(解脱)の心によって諸の字を離れて念じることです。
自己と本尊を一相と為し、無二にして執着することがないのです。
意と色像(しきぞう・目に見える種字た仏像)を壊さず、
法則に異なることがないようにしなさい。
説かれている、たくさんの真言は、
衆罪を滅除した清浄の真言者に告げたことで、
異教の徒に説いたものではないのです。
《世出世持誦品第三十 おわり》つづき
ねぇ、ぼーさん。今回は「瞑想方法」の教えなんだね!
えん坊、そうだね!
きちんと灌頂を受けた信者への教えなんだね!
異教徒って当時はどんな宗派だろうね?
さて、次はいよいよ「大日経」の最後の品だね!
つづきも見てみよう!
参考文献↓

