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無相三昧(むそうざんまい)の成就 説無相三昧品第二十九(せつむそうざんまいぼん)「大日経」ほぐし読み㉚

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この「大日経」(だいにちきょう)説無相三昧品第二十九(せつむそうざんまいぼん)は、角川文庫「全品現代語訳 大日経」著者:大角修先生の本を主に参考にして、ほぐし読みにしました。

アーナンダー

前回、大日如来は、「一切の相を離れる」を説かれました!

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無相三昧(むそうざんまい)の成就 説無相三昧品第二十九

説無相三昧品第二十九(せつむそうざんまいぼん)

《大日如来は金剛薩埵に伝えます。》

真言行において菩薩の行を修する者が、

大日如来

無相三昧(あらゆる差別相を離れた状態)の成就を願うのなら、

このように思惟しなさい。

想(そう・諸相)はいずれより生じるのか?

我が身、我が心、我が意はいずれより生じるのか?

もし身(業より生じたもの)より身が生じるのなら、草木瓦石(そうもくがしゃく)と同じなのです。

自性はそのようにつくることなく、

識知するところもなく、

因と業によって生じるのです。

しかし、

愚童凡夫(十住心論(じゅうじゅうしんろん)参考)は

自性は空である形像(けいぞう・形)に、我を生じて顛倒していて、

いろんな分別を起こしているのです。

金剛薩埵よ、

大日如来

このように修身の念に住して、自性の空を観察しなさい。

心は一切の想を離れて、自性はないのです。

心は過去・現在・未来の三世を超えるので、

自性は想を遠離しているのです。

心に想があるとするのは、愚童凡夫の分別によるのです。

空を了知しないので、そうした虚妄の過ちが生じるのです。

不実不生(ふじつふしょう)と思念するのです。

この真言行において菩薩行を修する者は、

無相三昧を証得し、

如来がいう、真語を常にまのあたりに現前するのです。

《説無相三昧品第二十九 終わり》つづく

プーニャ&えん坊

ねぇ、ぼーさん。前回は「相を離れて」、今回は、「空を了知」する教えなんだね。

ぼーさん

えん坊、そうだね!
この教えもすでに第1品にでてきてるね!

下に1品を途中から載せているので、
読み直してから、
つづきも見てみよう!

「大日経」は一貫して同じ教えを説いているのがわかりますね!

今回の経典の意味がわかるので、第一品もどうぞ!

第一品《大日如来の回答が「三句の法門」》より抜粋↓

菩提の姿は虚空の相で、自性(じしょう)をもたないので、

理解や開悟の対象ではないのです。

菩提は無相なので、一切諸法も無相で、虚空の相なのです。

ぼーさん

菩提とは、自己のこころをありのままにみる。しかし、無相で自性をもたない理解不可なもの

すると、

金剛薩埵は毘盧遮那仏に次の質問をします。

金剛薩埵

では、一切智はどこにもとめられるのでしょうか?

正覚はどこに成就し、かの一切智智を発動するのでしょうか?

毘盧遮那仏は答えます。

毘盧遮那仏

菩提と一切智は、こころにもとめよ。

さらに説明を続けます。

なぜならこころの本質は清浄なのです。

しかし、

そのこころは自己の内にさがしても得られないのです。

こころは自分の身体でも対象物でもないのです。

こころの本性は、欲界でもなく、色界でもなく、無色界でもなく、天の神々の境地でもない。

こころは見えなくて、顕現(けんげん)するものではないのです。

なぜなら、虚空の相が、心の本来の姿であり、

いろんな分別と無分別を離れているのです。

ぼーさん

菩提は自分のこころをありのままにみる、こころの本質は清浄なもの、なぜなら虚空の相がこころの本来の姿

こころと虚空界と菩提の三つは無二であるから、

これらは、

悲を根本として、

方便を成就するのです。

ぼーさん

ほとけを信じる心(自性をもたない清浄なこころ)の菩提心を因として、

人々をいつくしむ、大悲の四摂亊(ししょうじ)の

方便である手段を行いながら、

「菩薩の修行の52段階」の上のさとりの境地を目指して、

「如来の身口意と、衆生の身口意は同等である」

を達成させる。

これゆえに知らねばならないのが、

我々がさまざまな法を説くのは、

菩薩の道をゆく者たちの菩提心を清浄にして、

その心を完全にしるようにするためなのです。

続きの心を知る方法もかいてあります↓

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