この「大日経」(だいにちきょう)説菩提性品第二十四(せつぼだいしょうぼん)は、角川文庫「全品現代語訳 大日経」著者:大角修先生の本を主に参考にして、ほぐし読みにしました。
前回、大日如来は、「阿ア字虚空のようなもの」を説かれました!

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三つの心の三昧耶 三三昧耶品第二十五(さんざんまやぼん)「大日経」
三三昧耶品第二十五(さんざんまやぼん)
《金剛薩埵は大日如来に質問します。》
大日如来が説かれる三昧耶(サマヤ・誓願)は、
何をもって三種とされるのでしょうか?
三昧耶(サマヤ)
三昧耶とはサンスクリットで「約束」、「契約」などを意味するサマヤ(samaya)から転じた言葉
真言宗では、平等、誓願、驚覚、除垢障の四義を説くと解説があります。
大日如来は答えます。
三種の法があり、
障りを除くことに応じて生じる三種の三昧耶をいいます。
■初心は、初発菩提心の者で、自性を観ません。
■第二心は、初心から慧を発して如実の智が生じ、分別することから離れていきます。
■第三心の三昧耶は、分別が無くなる正等覚の者で、如実に自己を見て、無縁の観をもって菩提心を生じます。
いわゆる一切の戯論(けろん)を離れて衆生を皆、無相の菩提に住せしめるのです。
これを三三昧耶といいます。
この三つは仏法僧のことです。
真言行において菩薩の道を行く者は、
一切の妄執にとらわれず、
障礙するものはないのです。
ただし、
怠ける者や、疑いを持つもの、資財を集める者は除きます。
飲酒せず、
寝床の上に寝てはならないのです。
《三三昧耶品第二十五 おわり》つづく
ねぇ、ぼーさん!資財を集めるって、貯金をする人もダメなのかな?
いいことみたいだけど?
えん坊!ほんとだね!
執着するからダメなんだろうね。
じゃ、ぼーさん!お金がたくさんある真言行者さんから、
豪華なごはんをたくさんごちそうになろうよ♪
えん坊とぼーさんは
戯論を離れていないからダメだろうね。(笑)
つづきも見てみよう!
戯論(けろん)
仏教用語。 無意味で無益な言論のこと。
愛着心から行う言論である「愛論」と、
偏見より行う言論である「見論」とがある。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より


参考文献↓

