「原始仏典」 ほぐし読み

「金剛頂経」(こんごうちょうきょう)金剛界大曼荼羅広大儀軌品(こんごうかいだいまんだらこうだいぎきぼん)ほぐし読み①

金剛頂経①




この「金剛頂経」(こんごうちょうきょう)金剛界大曼荼羅広大儀軌品(こんごうかいだいまんだらこうだいぎきぼん)は、角川文庫「全品現代語訳 大日経」著者:大角修先生の本を主に参考にして、ほぐし読みにしました。

アーナンダー

この金剛頂経は、なんと成道した我らの世尊ブッダと、大日如来が合体したお話のお経なのです。



「金剛頂経」(こんごうちょうきょう)の全体について

《本来はたくさんある経典》

本来は、十八会(じゅうはちえ)の十八の集会で、

たくさんある経典の総称といわれているのですが、

実際には、最初の「初会(しょえ)」の場面しか経典として残っていないみたいです。

二会以降は瞑想で開けてくる世界なのかもしれないと参考文献に解説があります。

そして、

その「初会の経典」を、

不空(ふくう)が漢訳したのが代表的な経典で、

「金剛頂一切如来真実摂大乗現証大教王経」
(こんごうちょういっさいにょらいしんじつしょうだいじょうげんしょうだいきょうおうぎょう)の

全3巻からなる経典で、

真言宗で「金剛頂経」と呼ばれているお経です。

「初会金剛頂経」や「金剛頂経」とも呼ばれたりします。

成立は7世紀ごろで「大日経」の後にできたと言われています。

今回参考にした文献も不空の漢訳の経典になります。

「金剛頂経」の代表的な漢訳経典は
不空(ふくう)訳
「金剛頂一切如来真実摂大乗現証大教王経」
(こんごうちょういっさいにょらいしんじつせつだいじょうげんしょうだいきょうおうきょう)

では、

ほぐし読みスタートです。

■「金剛界大曼荼羅広大儀軌品之一」(こんごうかいだいまんだらこうだいぎきぼんのいち)・「金剛頂経」

金剛界大曼荼羅広大儀軌品之一

《金剛薩埵が大日如来から聞いたことを語ります。》

わたくし金剛薩埵はこう聞きました。

大日如来は三昧耶の智を成就して、

一切如来の宝冠を三界の法王の位につく灌頂を得られました。

大日如来はたくさんの菩薩や如来と共に、

現世界に胡麻の実のようにひしめき合って姿を現して、

法を説いています。

えん坊&プーニャ

胡麻の実ってこんなんなんだね!
きれいに整列して、ほんとにひしめき合ってるね♪

そして、

たくさんの如来たちは、ぎゅっと集まって、

一切義成就菩薩摩訶薩(いっさいぎじょうじゅぼさつまかさつ)と呼ばれる、

成道前の、苦行をしているゴータマ・シッダールタが坐しているところへ近づき尋ねました。

一切如来代表の大日

シッダールタ、
苦行に耐えても、一切如来の真実を知らないのに、
どのようにさとりに至ろうとするのか?

シッダールタは如来たちに尋ねます。

苦行中のブッダ

真実に至るのには、どのように修行するのでしょうか?

《一切如来たちは『五相成身・ごそうじょうしん』のさとり方を答えます。》

この「金剛頂経」は、

「五相成身観・ごそうじょうしんかん」の観法が中心となる教えです。

1~5番が観法名と観法の大まかな内容

1、通達菩提心(つうたつぼだいしん)

⇒自分の身体は月輪(がちりん)のように清浄であると知る観法。

如来代表の大日

善き者よ、まさに自心を観察する三摩地(さんまじ・サマーディ=心身の集中、三昧)に集中して自性成就の真言を誦するのです。回数は心のままにしたらいいです。

1,おん しつたはら ち べいとうきゃろみ
(オーム 我、自心の源に通達するように)

シッダールタは答えます。

密教のブッダ

自分自身を遍く知ることができました。わたし自心を月輪のようにみて清浄になりました。

そして、次に如来たちは、シッダールタに伝えます。

2、修菩提心(しゅぼだいしん)

⇒月輪のように清浄であることを、さらに理解を深めていく観法。
自心の自性は清浄無垢で光明のようであることを知って、清浄無垢に戻るための真言

如来代表の大日

善き者よ、あなたの心の自性は清浄無垢で光明のようです。しかし、行動にしたがって汚れが付着していきます。まるで白い布が、色を染めるのにしたがって染まっていくようなものです。

と伝えて、

自心の自性は清浄無垢で光明のようであることを知って、清浄無垢に戻るための、

智慧の真言を伝えます。

2,おん ぼうちしつたぼだはだやみ
(オーム 我、菩提心を発(おこ)すように)

シッダールタは答えます。

密教のブッダ

満月のように、自分自身を月輪の形のように見ることができました。

そして、次に如来たちは、シッダールタに伝えます。

3、成金剛心(じょうこんごうしん)

⇒心の月輪に五鈷杵(ごこしょ)を想う。

如来代表の大日

あなたはすでに一切如来の普賢の心を発(お)こし、
金剛のように堅固に獲得しました。
その普賢の発心をより堅固なものにするための、
自心の月輪の中に金剛の形を思念しながら、
この真言を誦しなさい。

と真言を伝えます。

3,おん ちしゅた ばざら
(オーム 立て、金剛杵よ)

シッダールタは答えます。

密教のブッダ

自分自身の月輪の中に金剛杵を観ることができました。

そして、次に如来たちは、シッダールタに伝えます。

4、証金剛心(しょうこんごうしん)

⇒自身が如来と同体であることを体得する真言。

如来代表の大日

一切如来の普賢心の金剛を堅固にするために、この真言を誦しなさい。

4,おん ばざら たま くかん
(オーム 我はこの金剛である)

すると、一切如来はシッダールタに伝えます。

如来代表の大日

あなたは金剛を本質とする者で、
金剛界(清浄な法身を獲得した者)です。

と灌頂をほどこしました。

灌頂を受けたシッダールタは、金剛界菩薩となりました。

そして、一切如来に告げました。

密教のブッダ

一切如来の身体が自分の自身になったのをみました。

一切如来は金剛界菩薩となったシッダールタに伝えます。

5、仏身円満(ぶつしんえんまん)

⇒自身はすべて如来の特性をそなえた仏身であると観想し、仏そのものであると自覚を確固たるものにする。

如来代表の大日

あなたは如来の三十二形相を具えることを成就しました。
その自身の仏形を観ずるために、
この真言を誦しなさい。
回数は心のままにしたらいいです。

5,おん やたさらばたたぎゃたさた たかん
(オーム 我、一切如来のごとし)

こうして、

シッダールタ自身が如来であることを現証して、一切如来に礼拝をして伝えました。

密教のブッダ

ただ願わくは、世尊諸如来、我を加持して、この現証菩提を堅固ならしめたまえ

すると、

一切如来は金剛界菩薩となったシッダールタの中に入って一体になったのです。

一体となったシッダールタは、世尊である金剛界如来(釈迦如来と同等)となりました。

如来になったと同時に、

一切如来とともに平等智を現証等覚(げんしょうとうがく)する者となり、
一切如来とともに平等智の三昧耶(さんまや)に入る者となり、
一切如来とともに法の平等智の自性清浄となることを証した者となり、
一切如来とともに平等の自性光明の智の蔵となり、
如来・応供・正遍知(しょうへんち)となりました。

《場所が須弥山の頂上に変わります。》

そうして、一切如来は須弥山(しゅみせん)の頂上に移動しました。

そこでは、釈迦如来を中心として四方に、
1,不動如来(阿閦如来)
2,宝生如来
3.世自在王如来(阿弥陀如来)
4.不空成就如来
の四人の如来が坐りました。

【※金剛界三十七尊のうちの五仏(釈迦如来含む)】

《次に、四人の如来にしたがう四菩薩、計16菩薩の出現する真言が説かれます。》

唱える真言によって、菩薩が出現していきます。

1,『ばざらさとば』 金剛薩埵が出現する真言で、
金剛手(こんごうしゅ)と名付けられる。

2,『ばざらあらんじや』 金剛王菩薩が出現する真言で、
金剛鉤召(こんごうこうちょう)と名付けられる。

3,『ばざらあらぎゃ』 金剛愛菩薩が出現する真言で、
金剛弓(こんごうきゅう)と名付けられる。

弓について

愛の神カーマが持つ、花で飾られた矢の形になると出てきます。
(マンダラでも愛欲を絶つための、愛の矢をもって描かれています。)

えん坊&プーニャ

キューピットは恋愛成就の天使だけど、金剛愛菩薩さんは愛欲を断つんだね。

キューピットはローマ神話の愛の神。背中に翼をつけて恋の矢(クピドの矢)を撃つ気紛れな幼児として描かれることが多い。そのため、恋人達の恋愛成就の助けになることを「恋のキューピッド」ということが多い。 Wikipediaより

4,『ばざらさと』 金剛善哉菩薩が生じる真言、
金剛喜菩薩(こんぼうきぼさつ)と名付けられる。

以上、

・大菩提心をもつ、金剛薩埵と、
・一切如来の鉤召(こうちょく)の三昧耶、金剛王菩薩と、
・一切如来の随染(ずいぜん)の智、金剛愛菩薩と、
・大歓喜の金剛喜菩薩は、
一切如来の大三昧耶の菩薩であります。

さらに、

真言を唱えて出現させていきます。

5,『ばざらあらたんのう』 金剛宝菩薩が出現する真言で、
金剛蔵菩薩(こんごうぞうぼさつ)と名付けられる。

6.『ばざらていじゃ』 金剛威光菩薩が出現する真言で、
金剛光菩薩(こんごうこうぼさつ)と名付けられる。

7,『ばざらけいと』 金剛幢菩薩が出現する真言で、
金剛幢菩薩(こんごうどうぼさつ)と名付けられる。

8.『ばざらかさ』 金剛笑菩薩が出現する真言で、
金剛喜菩薩と名付けられる。

9.『ばざらたらま』 金剛法菩薩が出現する真言で、
金剛眼菩薩(こんごうげんぼさつ)と名付けられる。

10.『ばざらちきしゅだ』 金剛利菩薩が出現する真言で、
金剛慧菩薩(こんごうえぼさつ)と名付けられる。

11.『ばざらけいと』 金剛因菩薩が出現する真言で、
金剛場菩薩(こんごうじょうぼさつ)と付けられる。

12,『ばざらはしゃ』 金剛語菩薩が出現する真言で、
金剛語菩薩(こんごうごぼさつ)と名付けられる。

13.『ばざらきゃらま』 毘首羯磨大菩薩が出現する真言で、
金剛毘首菩薩(こんごうびしゅぼさつ)と名付けられる。

14.『ばざらあらきしゃ』 難敵精進大菩薩が出現する真言で、
金剛慈友菩薩(こんごうじうぼさつ)と名付けられる。

15.『ばざらやきしゃ』 墔一切魔大菩薩が出現する真言で、
金剛暴怒菩薩(こんごうぼうぬぼさつ)と名付けられる。

16.『ばざらさんち』 一切如来拳大菩薩が出現する真言で、
金剛拳菩薩(こんごうけんぼさつ)と名付けられる。

以上、

一切如来の供養の広大儀軌の業(金剛業菩薩)と、
一切如来の堅固なる甲冑(金剛護菩薩)と、
一切如来の大方便(金剛牙菩薩)と、
一切如来の一切の印縛の智(金剛拳菩薩)は、

一切如来の大羯磨の菩薩です。

《金剛界大曼荼羅広大儀軌品之一 おわり》つづく

プーニャ&えん坊

ねぇ、ぼーさん。金剛頂経のブッダって、自分でさとっていないんだね・・・。

ぼーさん

えん坊、ほんとだね。

法華経でもデーバダッタからさとりを教えてもらっているからね・・・。

つづきも見てみよう。

法華経のデーヴァダッタ品はこちら↓

法華経 提婆達多品第十二
デーヴァダッタ 「提婆達多品第十二」(だいばだったほん)・ 法華経(ほけきょう)ほぐし読み⑫ この法華経(ほけきょう)「提婆達多品第十二」(だいばだったほん)ほぐし読みは、「大乗仏教」の妙法蓮華経を、大まかにほぐし読みに整理しま...

参考文献↓

金剛頂経つづきはこちら↓

金剛頂経②
金剛界大曼荼羅広大儀軌品之二(こんごうかいだいまんだらこうだいぎきぼんのに)ほぐし読み② この「金剛頂経」(こんごうちょうきょう)金剛界大曼荼羅広大儀軌品之二(こんごうかいだいまんだらこうだいぎきぼんのに)は、角川文庫「全品...




☆電話占い【ココナラ】 業界最安値に挑戦・1分100円から☆
えん坊&ぼーさん マンガで楽しい原始仏典サイト
えん坊
えん坊
このサイト気に入ったらシェアして下さいね!ツイッターもしてますよ!@enbousan

このサイトでは、原始仏典にでてくる、

プラス、大乗仏教の

があります。クリックで確認して下さい!

ぼーさん
ぼーさん
見て下さった方ほんとうにありがとうございます。色々見て楽しんでください!宜しくお願い致します。

トップページはこちらマンガ実在したブッダ5-5ブッダをクリック