四神足(しじんそく)は、七科三十七道本の第三番目の行法で、原始仏典では、「四つの自在力を得る根拠」と解説されています。また、「四つの自在力を得る霊力」と神通力の表現もされてでてきます。
四神足(しじんそく)・四如意足(しにょいそく)とは、
四神足(しじんそく)は、七科三十七道本の第三番目の行法で、原始仏典では、「四つの自在力を得る根拠」と解説されています。また、「四つの自在力を得る霊力」と神通力の表現もされてでてきます。
「神」とは神通のことで、妙用のはかりがたいことをいい、
「足」とは因(よりどころ)のことで、禅定を意味します。
すなわち、神通を起こす、因(よりどころ)で「神足」と名がついています。
通常は「禅・道・果」を成就(じょうじゅ)するために働く「成就の基礎(きそ)」と解説されています。
四神足(しじんそく)の四つ
・欲神足(よくじんそく)
「意欲・いよく」を意味して、すぐれた瞑想を得ようと願うことです。
・勤神足(ごんじんそく)
「精進・しょうじん」を意味して、すぐれた瞑想を得ようと努力することです。
・心神足(しんじんそく)
「心・こころ」を意味して、心をおさめてすぐれた瞑想を得ることです。
・観神足(かんじんそく)
「観察・かんさつ」を意味して、智慧をもって思惟観測(しゆいかんそく)してすぐれた瞑想を得ることです。
原始仏典 第十六経「大般涅槃経」にでてくる四神足
《第三章 命を捨てる決意》
アーナンダよ、いかなる人であろうとも、四つの不思議な霊力を修し、大いに修して実行し、完全に積み重ね、みごとに成しとげた人は、もしも望むならば、寿命のある限りこの世にとどまるであろうし、あるいはそれよりも長いあいだでもとどまることができるのであろう。
ここでの四神足の中村元先生の解説は、
「超自然の神通力を得るための四種の基(もと)。つまり不思議に境界を変現する通力である。それらはさとりを得るための実践修行法のひとつである。」とあります。
「禅定」を「因」(よりどころ)にする、四つの不思議な霊力の「神足」で、三界の世界の欲界から色界に移っていけるのですね!
四神足をさらに詳しく理解する
四神足が含まれる修行方法が
七科三十七道品(しちかさんじゅうしちどうほん)になります。


そして、
瞑想で得られる能力が神通力になります。


(参考:「用語集」もくじはこちら)