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ニガンタ・ナータプッタ「マハーヴィーラ・ヴァルダマーナ」(ジャイナ教開祖)「六師外道」

ニガンタ・ナータプッタ
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ニガンタ・ナータプッタ(マハーヴィーラ)「六師外道」

「勝利のジナの教え、ジャイナ教の開祖」

ニガンタ・ナータプッタ
ニガンタ・ナータプッタ2
ニガンタ・ナータプッタ3
ニガンタ・ナータプッタ4

六師外道(ろくしげどう)

六師外道(ろくしげどう)とはブッダ当時活躍していた沙門の修行僧たちで、仏教(ブッダの教え)と違う考えの見解なので、仏教の外の道(外道)と呼ばれています。

ぼーさん
ぼーさん
当時のバラモン以外の出家者の沙門たちは、ウパニシャッド(奥義書)、バラモン教の最高神で宇宙を司る神のブラフマン(梵・ぼん)と、自分自身を司る神のアートマン(我・が)とが一体化(梵我一如・ぼんがいちにょ)することで、輪廻(りんね)からの解脱を目指す思想をもっていました。

ブッダはこの自我の「我・アートマン」の存在を徹底的に否定しています。それが長部経典第一経「梵網経」から始まっているのですね!

ニガンタ・ナータプッタ(マハーヴィーラ)

ニガンタ・ナータプッタはブッダと同時期に活躍した沙門のひとりです。本名はヴァルダマーナで、ニガンタ・ナータプッタの呼び方はパーリ語です。一般的には、ジャイナ教の開祖の名称である「マハーヴィーラ」と呼ばれることが多いです。

ヴェーシャリー北部のクンダ村で生まれ、父にシッダールタ、母にトゥリシャラー(ヴェーシャリー王の妹)とされています。ニガンタは30才で出家して、12年間苦行をして42才の時に完全知の「ジナ」(勝利の者)となりジャイナ教の開祖になります。苦行の最初6年間はアージヴィカ教のマッカリゴーサーラと苦行をおこなっていました。

ニガンタは徹底した戒律主義者で、不殺生戒(ふせつしょうかい)のアヒンサーはジャイナ教の基本の教義になります。裸形者(らぎょうしゃ)でもあり、服を着ないで素っ裸ですごしていました。現代にも残るニガンタの石像などは、素っ裸で彫刻されているのでブッダの仏像と見比べても、裸かどうかで容易に見分けがつきます。

ニガンタは72才の時、ナーランダー、パーヴァ村で亡くなっています。ニガンタが亡くなることは、原始仏典の中部教典103経「サーナガーマ経」の冒頭にででてきます。

原始仏典にはニガンタ・ナータプッタはよく登場します。ニガンタ派の信者が仏教に帰依する帰仏物語もよくでてきます。このことから当時のブッダ(仏教僧団)がニガンタ派をライバル視していたことがよくわかります。

長部第23経「幣宿経」も帰仏物語ですが、内容はジャイナ教の教典と同じと解説されています。仏教僧団はジャイナ教の教義内容にも関心が深かったことが考えられます。

長部第23経「幣宿経」内容を少し抜粋します。

「いかさま賭博師とさいころのたとえ」
間違った見解をもつ王をみんなが笑うのが嫌なので、間違った見解のままでいたいと言う王。
自分に不利な目が出ると、ひとりがさいころを飲んでしまった。それを見たもうひとりの賭博師がサイコロに毒を塗ってサイコロを渡し、不利な目が出て飲み込んでしまえと邪悪な心をもつのと同じ、悪い見解を捨てよと諭す。

その他「麻を運ぶ二人の男のたとえ」などブッダが話すたとえと雰囲気が違った内容になっていて興味深いです。

ジャイナ教は現代も存続しています。

現在のインドでも、ジャイナ教徒が450万人いてるとされています。現在は服を着る白衣派がほとんみたいですが、南インドには当時のまま裸ですごす裸形派もいてるみたいです。

原始仏典にでてくるニガンタ・ナータプッタ

長部経典 第二経「沙門果経」

アジャータサットゥ王子が、「目に見える形の修行の成果」の質問をして、ニガンタ・ナータプッタが回答したのが、

ニガンタ・ナータプッタに同じ質問をした彼の回答は、「自己の完成者・自己の制御者・自己の確立者と呼ばれる、わたくしニガンタは四つの防護によって守られています。その四つとは、水を避け、すべての水によって悪を制し、悪を除き、悪の制御を体得します。と「四つの防衛からなること」を説明しました。

とでてきます。

中部経典 第五六経「優波離経」

【ニガンタ派のディーガタパッシンンがブッタと身口意の話をする】

・ニガンタ派・・・身の罰・口の罰・意の罰で身の罰が一番悪い
・ブッタは・・・身口意は業で、こころが一番悪い
ニガンタナータプッタが家主ウパーリをブッタのもとに論破させに行く。

このお経は最後のニガンタがユニークにでてくる内容です。
また機会をみつけてほぐし読みで紹介します。

「原典で読む原始仏教の世界」
安藤嘉則先生「ジャイナ経」より
中村元先生監修・阿部慈園先生編集