原始仏典にでてくる天の神々を「一覧まとめ」にして説明します。瞑想の世界の三界に対応した天の神が配置されています。バラモン教の最高神の梵天・ブラフマンがブッダに帰依するエピソードも経典にはでてきます。
項目が多いので図で配置をみて、目次で飛んでください。
![天部(てんぶ)一覧 3-1 無色界](https://buddha.pink/wp-content/uploads/2018/09/z6-1.jpg)
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![天部(てんぶ)色界(しきかい)の天 一覧 3-2](https://buddha.pink/wp-content/uploads/2018/09/z6-2.jpg)
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![天部(てんぶ)欲界(よくかい)一覧 3-3](https://buddha.pink/wp-content/uploads/2018/09/z6-3.jpg)
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天部 一覧まとめ 「三界」に対応した仏教の神々
仏教では瞑想によって得られる心の境地の「三界」(さんがい)に対応して、
神様が配備されています。
天部(てんぶ)ともよばれています。
神の原語(もともとの意味)はデーヴァ(deva)で光の意味です。
漢訳で「天」と訳されます。
神の原語はデーヴァ(deva)で光の意味
漢訳で「天」と訳されます。
瞑想で得られる神通力の、
「天耳通」や、「天眼智」などの「天」も、
このデーヴァの光の意味からきています。
![神通力(じんつうりき)六神通(ろくじんつう)「図解」](https://buddha.pink/wp-content/uploads/2018/10/ze40-320x180.jpg)
![神通力(じんつうりき)六神通(ろくじんつう)「図解」](https://buddha.pink/wp-content/uploads/2018/10/ze40-320x180.jpg)
仏教は輪廻転生の思想なので、
善い行いをすることで善いところに生まれ変わる考え方が根本にあります。
だから、
瞑想の修行を行うことで、
覚りの妨げになる、心の貪りや怒りの五蓋(ごがい)を取り除いていき、
神聖な天の世界の色界や無色界に、
清浄な光のデーヴァとして、
生きたまま転生することができると説かれます。
瞑想で天部の神々になれる!
今を生きている欲界、
瞑想で得られる世界の色界、無色界を
見てみましょう。
天部の三界(さんがい)とは
瞑想によって得られる心の3段階の境地です。
・欲界(欲の支配する世界・日常をすごしている時の心の世界)
・色界(身体が純粋な物質としてのこる心の世界)
・無色界(身体の物質の感覚がない純粋な精神の世界)です。
ここからは、天の神々を、
図の「下の神様」から順番に、
上に向かって番号をいれて説明していきます。
天部 一覧 ・欲界 ・色界 ・無色界の仏教の神々
天部 欲界(よくかい)の神々
「四大洲」(しだいしゅう)
1.地獄界(じごくかい)
2.餓鬼界(がきかい)
3.畜生界(ちくしょうかい)
4.人間界(にんげんかい)の世界があります。
欲にまみれた世界で汚れた世界として扱われます。
その上の世界に
「地居天」(じごてん)
神様が地上に居るとされる世界があります。
1.四大王衆天
四天王とは日本でもなじみが深い、持国天(じこくてん)・増長天(ぞうちょうてん)・多聞天(たもんてん)・広目天(こうもくてん)の四人の神様です。
配下夜叉(はいかやしゃ)とは、ガンダッバと呼ばれ、帝釈天(たいしゃくてん)の音楽師です。
2.三十三天
帝釈天(たいしゃくてん・インドラ)が代表の三十三天(さんじゅうさんてん)です。
バラモン教の聖典「リグヴェーダ」では全神界を総称した天・空・地の三界にそれぞれ11の神様がいるから三十三天とされています。
仏教では帝釈天を中心に四方に8神ずつ配置され三十三神になっています。
その上に
「空居天」(くうごてん)
神様が空に居るとされる世界があります。
3、夜摩天(やまてん・ヤーマ)
地獄の支配者の閻魔王が住んでいます。
4、兜率天(とそつてん・トゥシタ)
将来ブッダとなるべき菩薩が住む世界です。
現在、弥勒菩薩(みろくぼさつ・マイトレーヤ)が住んで説法していて、ブッダも過去ここで修行したと言われています。
5、楽変化天(らくへんげてん・ニンマーナラッティ)
自ら環境を作り出し8000才過ごすと言われています。
6、他化自在天(たけじざいてん、パラニンミタ・ヴァッサヴァッティ)
欲界の一番上位で欲望の対象を自在に楽しめる神様と去れています。
この6段階の神様が、
欲界の六欲天です。
欲界の上が色界になります。
天部 色界(しきかい)の神々
欲望を離れた純粋な物質の世界の色界になります。
瞑想の修行、四禅(しぜん)で得られる心の境地を四段階にわけて、
それぞれの段階に神様が配備されています。
またその神様はさらに細かく分類されています。
初禅天(梵身天=ブラフマン)
バラモン教の最高神です。
1.梵衆天(ぼんしゅてん)
2.梵輔天(ぼんほてん)
3.大梵天(だいぼんてん)
二禅天(光天)
1.少光天(しょうこうてん)
2.無量光天(むりょうこうてん)
3.光音天(こうおんてん)
三禅天(浄天)
1.少浄天(しょうじょうてん)
2.無量浄天(むりょうじょうてん)
3.遍浄天(へんじょうてん)
四禅天
1.広果天(こうかてん)
2.無想有情天(むそうゆうじょう)
3.浄居天
(この世界にいくと煩悩が尽きている状態なので、人間界に戻ってこなくなるので、ブッダも行ったことがないと言われています)
浄居天は、さらに五種類があります。
3-5.無劣天(むれつてん)
3-4.善見天(ぜんけんてん)
3-3.善現天(ぜんげんてん)
3-2.無熱天(むねつてん)
3-1.無煩天(むぼんてん)
色界の上の世界が、
無色界です。
天部 無色界(むしきかい)には神々はいません
無色界には「無色界の四禅」の瞑想があります。
その四段階に瞑想の境地があります。
1.空無辺処(くうむへんしょ)
「空間は無限を観じる境地」
2.識無辺処(しきむへんしょ)
「意識の無限を観じる境地」
3.無所有処(むしょうしょ)
「なにも存在しないと観じる境地」
4.非想非非想処(ひそうひひそうしょ)
「心理作用の想(そう)があるのでもなくないのでもないと観じる境地」
九有情居(くうじょうこ)
二処(色界の「無想有情処」と無色界の「非想非非想処」)と、
七識住(しちしきじゅう)
「①人間界、色界の②初梵天・③二禅天・④三禅、無色界の⑤空無辺・⑥識無辺処・⑦無所有処」の、
あわせて九つの世界が、
人が瞑想の修行で行くことができる世界とされています。
その他の神様や悪魔
長部経典「梵網経」では、遊びによって汚れる天神のキッダーパドーシカや、こころによって汚れる天神のマノーパドーシカも出てきます。大本経のブッダの過去七仏のヴィパッシンも兜率天から生まれてくる内容がでてきます。
中部教典にも、悪魔パーピマンやバカ梵天、モッガラーナの前世の悪魔ドーシンなんかもたくさんでてきます。
下に「色界を18天」にした一枚の図も参考までにつけておきますね。
![天部一覧まとめ](https://buddha.pink/wp-content/uploads/2018/09/z6-4.jpg)
![天部一覧まとめ](https://buddha.pink/wp-content/uploads/2018/09/z6-4.jpg)
天界のさらに上の解脱はどこにも生まれ変わることがないとも出てきます!
![](https://www15.a8.net/0.gif?a8mat=3HG6SO+3R5F3M+2PEO+BYDTU)
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