マンガ「説話集」マハーカッサパとブッダの涅槃
前回、《頭陀第一のカッサパ》でカッサパは、衣、食、住の三つに対する欲を捨て去り、極めて質素な修行生活で過ごしていました。
マハーカッサパとブッダの涅槃 マンガ仏教説話

《釈尊の涅槃》
釈尊がクシナーラーのサーラ樹の林の中で涅槃に入ったとき、
マハーカッサパは修行僧たちの一団を率いてクシナーラーへ向かう途中でした。
そのとき一人の旅人が手に美しい花をもってクシナーラーのほうから歩いてきました。

マハーカッサパは旅人を呼び止めて尋ねました。
「あなたは我々の師、お釈迦様のことを存じないでしょうか?」
旅人は答えます。
「その方は七日前に涅槃に入られましたよ、この花はそこへ集まった者たちからもらったものですよ」

これを聞くとマハーカッサパは嘆き悲しむあまり、地に倒れて一瞬気を失いました。

しばらくして立ち上がった彼は急いでクシナーラーへ向かいました。

クシナーラーでは、アーナンダをはじめとして集まった者たちが、
悲しみながらも釈尊の亡骸を火葬にしようとしていましたが、
火はマハーカッサパが到着する七日間の間,
いっこうに燃え上がらなかったのです。

そして、マハーカッサパが到着したとき、

火がはじめて燃え上がり、
荼毘の式は無事に終わったのでした。

《カッサパとブッダの涅槃 終わり》
つづく
ブッダの涅槃は第十六経「大般涅槃経」に詳しく出てきます。
ブッダ自身の遺体の葬り方をアーナンダーに伝えています。
わたくしアーナンダーは、世尊のご遺体を五百重に布で包んで、鉄の油槽(ゆそう)に入れ、香料を含む薪を積み上げて火葬して、仏舎利塔を建てる。と聞きました。
そして、クシナーラーに住んでいるマッラ族が、そのように火葬の準備をしたのです。
荼毘され火葬されたブッダの遺骨は
1、マガタ国アジャータサットゥ
2、ヴェーサリーに住むリッチャヴィ族
3、カピラ城のサーキャ族
4、アッラカッパのブリ族
5、ラーマ村コーリヤ族
6、ヴェータディーパのバラモン
7、パーヴァーのマッラ族
8、クシナーラーのマッラ族
八等分して仏舎利のストゥーパを作り、
・ドーナバラモン、遺骨を納めた瓶のストゥーパを、
・遺骨が無くなったので、ピッパリ林のモーリヤ族は灰を持って帰りストゥーパを作ったと書かれています。
世界最古のストゥーパはこちら↓
なんとサーリプッタとモッガラーナの舎利塔もあります。

さらに、大般涅槃経には細かいことも書かれていて、
マハーカッサパがすれ違った人は、アージヴィカ教の人と書かれています。
アージヴィカ教の開祖はマッカリ・ゴーサーラです。↓




