「原始仏典」 ほぐし読み PR

「方便品第二」(ほうべんぽん)法華経(ほけきょう)ほぐし読み②

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この法華経(ほけきょう)「譬喩品第三」(ひゆほんだいさん)ほぐし読みは、「大乗仏教」の妙法蓮華経を、大まかにほぐし読みに整理しました。

法華経「図解①」.法華経「図解②」と照らし合わせてみて下さい。

第2章「方便品第二」(ほうべんぽん)

前回、ブッダは白毫から光を放ち、大乗の正しい経典を説き示すでしょう。で終わりました。

法華経「序品第一」ほぐし読み
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法華経(ほけきょう)「方便品第二」(ほうべんぽん)ほぐし読み

法華経 方便品第二

アーナンダ
アーナンダ
わたくしアーナンダは如是我聞しました!漢訳なので漢字なのです!

《ブッダはサーリープッタに話します》

仏の智慧は深遠で、見がたく、如来がさとった智慧は、声聞、縁覚の道を行くものが知るところではないのです。

今まで方便を使って人を真理に導いてきましたが、わたしが成就したのは難解の法であり、声聞、縁覚たちには理解しがたいので説くのをやめておきましょう。

声聞・縁覚・方便の意味はこちら↓

法華経(ほけきょう)にでてくる言葉と意味、用語や数の表現をわかりやすく理解する。「図解②」 https://buddha.pink/buddhism/124/ 法華経に出てくる言葉の意味わかりやすく ...


ただ、わたしと仏のみ
相・性・体・力・作・因・縁・果・報・本来究竟等と、
究極においては等しい諸法の実相を見極めているのです。

「十如是」(じゅうにょぜ)
相(そう)・すがた
性(せい)・性質
体(たい)・形
力(りき)・能力
作(さ)・作用
因(いん)・過去の由来
縁(えん)・おかれた状態
果(か)・現在の結果
報(ほう)・未来の在り方
本来究竟等(ほんらいきゅうきょうとう)・すべては究極にあいて等しいさま

※サンスクリット語訳では、「如来はあらゆる現象を知っている。その現象がなにか?どうのようなものか?いかなる本質をもつか?」と訳されていて、具体的な十の要素の用語はでてきまていません。 この十如是は鳩摩羅什訳で足された可能性があるといわれてます。

えん坊&プーニャ

付け足されたことを知らなかったら、後で見た人はそこが重要と思っちゃうよね。

「十如是」は、中国天台宗開祖智顗によって教義が展開して、三つの真理が融合している意味と解説もされています。

■空諦(くうたい)・空の真理。すべては不変の実体をもたない意味
■仮諦(けたい)・仮の現れとしての真実。すべて空であっても生起する物事がある意味
■中諦(ちゅうたい)・中道の真理。現実は空諦と仮諦のどちらにも偏らずにある意味

えん坊&プーニャ

原始仏典の四諦とちがう教義の展開になっているね。

原始仏典でブッダの成道でみた四諦はこちら↓
四諦(したい)図解
四諦(したい)とは、わかりやすく 苦諦(くたい)・集諦(じったい)・滅諦(めったい)・道諦(どうたい)「苦集滅道」4つの真理の苦の解決法 四諦(したい)をわかりやすく「図解」で説明して、原始仏典でブッダが四諦を説法する経典も紹介します。ブッダが成道のときに知見した「四つ...
マンガ「ブッダの成道」
ブッダの苦行と成道のお経 マンガ原始仏典 中部 第36経「マハーサッチャカ経」、第26経「聖求経」 原始仏典にでてくる、ブッダの苦行と成道のエピソード 第36経「マハーサッチャカ経」第26経「聖求経・せいぐきょう」をマンガにしました...

声聞、縁覚、阿羅漢でも、法の深遠を知ることはできないのです。
しかし、わたしや仏は人々を苦から引き出すために、

方便の力で三乗の教えを説いてきたのです。

【方便の力】
方便・・・原語「ウパーヤ」は近づくの意味で、
到達の手段の意味さとりに導いて救済する手段。

《サーリプッタや他の者たちが疑念をもつ》

これを聞いた、サーリープッタや他の者たちは、ブッダに疑念を持ち、聞きました。

「なぜ方便を讃えて、真実を知ることができないと語るのですか?どうか悟りに至る道をお聞かせ下さい。」

ブッダは答えます。
「いえ、説くのは辞めておきましょう。語れば神々も人も驚き疑いの心を増やすでしょう。」

サーリープッタは三度お願いを求めました。

ブッダは答えます。
「わかりました。これからあなたたちに、言葉を選んで語り聞かせます。」

この時、増上慢におちいっている、出家と在家の5千人が立ち去ります。

諸仏は知見を示し、悟らせ、道に行かせる、一大事の因縁(人々に仏の知見の一切種智を示して、人々をさとらせる)のために、この世に表れるのです。

仏は一仏乗を説くのであって、
声聞・縁覚の二乗
声聞・縁覚・菩薩の三乗とかを説くのではありません。

方便の力をもって、一仏乗(声聞・縁覚・菩薩すべて合わせた教え)の一切種智に導くためなのです。
人々が貪瞋痴に犯されているので、方便の力で三乗を説くのです。

【一仏乗】(いちぶつじょう)

声聞(四諦の教え)・縁覚(十二因縁の教え)・菩薩(六波羅蜜)のすべての教えを統合したさとりへの乗り物の教え

しかし、声聞、縁覚に満足して阿耨多羅三藐三菩提(無上の真実の完全なさとり)を求めないならば、その人は増上慢ゆえに真理の道から外れているのです。

小さな法を求めて、深くて神秘な道に入れない人がいるので、
わたしは大乗を説きます。誰かを救いたくないという想いはありません。救いを惜しむことはありません。

苦悩を滅する涅槃の道をしめしましたが、

真実において諸法はもとより無上のさとりにあるのです。

無上の法を大一義に導きます。

仏が入滅したら、仏舎利を建てて、仏像をつくり、心から祈りなさい。

《法華経での初転法輪》

初転法輪のエピソードを説きます。

「世尊よ。ウパーヤ(方便の力)を発動して、生きとし生けるもののために三乗を説きたまえ。」と十方の諸仏の声を聞きました。

そして、

五比丘には生老の苦を滅する涅槃を説いて、阿羅漢の境地に引き上げました。

いま、方便をすてて、無上道をときます。

サーリープッタよ

仏の言葉の方便を聞いて心に喜びをもち、祈りを捧げるならば、

それは三世諸仏の一切に及びます。そしてみずから仏になることができるのです。

疑念を捨て去り、仏をめざしなさい。

《方便品第二 おわり》 つづく

えん坊
えん坊
へぇ~!ぼーさん、法華経では、ブッダの教えが成道で得た、四諦に、そのひとつの集諦の十二縁起教えを”方便”としてるんだね。そして、方便に疑念を持つな。とも言っているね!
ぼーさん
ぼーさん
ほんとうだね!えん坊!この章では、原始仏典に書かれているブッダの教えがきちんと出てこないけど、前世での初転法輪などが書かれているから、原始仏典へ対抗した内容が書かれていることも強く感じられるね。なぜなんだろうね?続きも見てみよう!

次回はこちら↓

法華経 譬喩品第三
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原始仏典 中部26経「聖求経」の初転法輪↓

初転法輪
初転法輪、五人の比丘へ初めて法輪をまわす準備「聖求経」⑤(しょうぐきょう)初転法輪、ブッダが五人の比丘へ法輪をまわす準備「聖求経」⑤ 「聖なるものを求めて」⑤*五人の比丘に、初転法輪の準備 ...